この前の週末、2日間だけ福島の実家に戻った。
お盆休みを外したつもりだったが、福島駅までの新幹線は自由席も埋まっているほど混んでいた。また、相変わらずの猛暑日での帰省となり、実家につく頃には既に1日分の疲れが溜まっていた。
桑折町について
私の地元は桑折町という福島県北部の田舎町である。JR東日本の東北本線、東北自動車道、国道4号線が町の中央を貫いており、西には半田山、東には阿武隈川がある。田畑が多く、桃を特産品としてアピールしている。
また、東日本大震災の際は一部地域に仮設住宅が立ち並び、被災によって住まいを失った方々の拠り所となった。現在は仮設住宅だったエリアは綺麗に整備されているため、新たな町の活気につながっているのだろう。
経済的に発達している地域ではないため買い物などで不便に感じることはあるが、自然豊かで穏やかな、愛想の良い町だと思っている。そして私は、いつかここに音楽の拠点を作り出すという野望を持っているのだ。
散歩
実家に帰ってきた目的は、墓参りと実家の掃除・片付けである。実家は空き家になってしまったため、たまに帰って掃除や草むしりなどをする必要があるのだ。人が住まなくなった家は途端に劣化が早くなる。住人が家によって平穏に生きていけるのと同様に、家は住人によって生かされている。
1日目に実家に着いてからは、疲れで作業を行うことはできなかった。その代わり、せっかくだからと付近を散歩をすることにした。昔何度も行った近くのあぜ道などを通ってみた。夕暮れ時で、蝉の声と同時に虫の音が聴こえていた。いつも帰省した時のように、昔夜の田んぼで蛍をとったことや飼い犬と散歩に来た時のことを思い出した。昔からあまり風景が変わらず、記憶が薄まりづらいこのあぜ道には感謝するべきなのかもしれない。
散歩の足のまま、夕飯にするカップラーメンを買いにコンビニまで歩いた。標高や地形の関係からか、福島の空は埼玉より立体的な雲が多く、表情豊かである。この日も西洋の絵画のような雲が空に広がっていた。
夜は実家の茶の間で適当にテレビを見ながら就寝した。
炎天下の竹伐採
2日目の午前中は本格的に家の作業を行った。主に雑草の処理だ。
雑草というより、竹だ。家の近くにある竹林から裏庭に進出してきた竹が立派に育っていた。竹は成長が早く、放置しておくと裏庭がすぐ立派な竹林になってしまう。今回はこれらをひたすら切り倒す作業になった。
本当にきれいに伸びていたため、こういう竹を水筒やかごに加工してネットで売ればある程度稼げるんじゃないかなどと考えた。すぐ生える・丈夫・抗菌性がある・耐水性があるという、よく考えればこんなに長所を持つ天然素材はそうそうないのではないか?…というより、そりゃ昔から重宝されるわけだ。
やはりこの日も猛暑日で、外で作業していると滝のように汗が流れた。お茶を大量に飲みながら黙々と作業を続けた。
帰路へ
竹の伐採を終えてシャワーを浴びてから、名残惜しい気もしたが帰る用意をして、家を出た。近くのお寺に墓参りに行き、帰路についた。少し動くだけで汗が出てくる気温ではあるが、関東の焼けるような暑さよりは優しく感じた。
今回は短期間の帰省となってしまったため、あまり家の周りの作業は進まなかった。それでも、帰って良かったと思える2日間だった。
実は帰りに滑り込みで地ビールを買った。これはぜひ次の機会に紹介したい。
(桃も地元の人に少しもらった。)
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